表計算1

Microsoft Excel 2019の概要

Excel は表計算ソフトウェアと呼ばれる種類のアプリケーションソフトウェアです。 以下の作業を行うことに向いています。

Excel の起動

  1. [スタート] (Windowsマーク)をクリックします
  2. [Excel]をクリックします

ウィンドウ構成

Excel の画面は以下のようになっています。

画面構成

クイックアクセスツールバー

よく使うコマンドを表示しておくことができます。

クイックアクセスツールバー

初期設定で表示されているアイコンとその機能は以下の通りです。

を押すと、表示するアイコンのカスタマイズができます。

リボン

ブックを作成していく際によく利用するコマンドを割り当てたボタンが機能ごとにパネルに分類され、配置されています。

リボン上部のタブ状になった[ホーム]、[挿入]、[ページレイアウト]、[数式]、[データ]、[校閲]、[表示]をクリックすることによって、各機能のパネルに切り替えることができます。もしくは、カーソルがリボン上にあるときにホイールを回すと、切り替えることができます。

ホーム

主に文字やセルの装飾、切り貼り、編集などの基本的なコマンドが収納されています。

リボン ホーム

挿入

表や図、グラフ、ヘッダーとフッターなどを挿入します。

リボン 挿入

ページレイアウト

ページのレイアウト、見やすさを設定します。

リボン ページ レイアウト

数式

セルにSUMやAVERAGEなどの関数を挿入したり、ワークシートの分析を行うことができます。

リボン 数式

データ

データの形式を変換したり、並び替えやフィルタを適用したりと、データを扱う事が出来ます。

リボン データ

校閲

スペルチェックや文字カウント、コメントの挿入などできあがった文書を校正したり、また、訂正した部分の比較などを行うことができます。

リボン 校閲

表示

Excelの画面での表示の仕方を設定します。

リボン 表示

パネルの右下にある を押すと、より詳しく各項目を設定することができます。

フォント

フォント

また、カーソルを使用したいコマンドの上で静止させると、そのコマンドの説明を見ることができます。

ブックの作成

Excel では、作業したデータを "ブック" と呼びます。

新規作成

  1. ファイル タブ をクリックします
  2. 新規作成 - 新しいブック をクリックします

既存ブックのオープン(改訂、再編集)

  1. ファイル タブ をクリックします
  2. 開く - 参照 - 目的のブックのあるフォルダに移動します
  3. 目的のファイルのアイコン Excel ブック形式ファイル をダブルクリック、または選択して開きます

あるいは、目的の文書のあるフォルダに移動し、そのアイコンをダブルクリックします。

ブックの保存

全てのアプリケーションに共通することですが、様々なトラブルにより制作途中のデータが失われてしまうことがあります。それを防ぐためにも、こまめに保存するように心がけましょう。

初めてブックを保存する

  1. ファイルタブ をクリックします
  2. 名前を付けて保存 - 参照 の順にクリックします
  3. 必要な保存形式を選択 - 保存したいフォルダに移動します
  4. ファイル名を入力し [Enter] キーを押します。もしくは [保存] をクリックします

保存形式は [名前を付けて保存] のウィンドウで [ファイルの種類] から選択することもできます。

名前を付けて保存

Excel ブック(.xlsx)
Excel 2007 以降で利用できる標準形式で保存します。
Excel マクロ有効ブック
Excelで使えるマクロ(簡単なプログラム)を有効にしたブックです。xlsm形式で保存されます。
Excel バイナリ ブック
ブックの読み込み、保存をすばやく行えるように最適化した形式で保存します。
Excel 97-2003 ブック(.xls)
Microsoft Excel 97 から Excel 2003 までで標準利用されていた形式で保存します。
OpenDocument スプレッドシート(.ods)
Microsoft Office 以外のオフィス製品でも利用できる、オフィススイートの共通形式で保存します。
PDF(.pdf)
PDF形式で保存します。Excel がインストールされていない環境でも、PDF に対応するソフトウェアがあれば開くことができます。

既存のブックの変更を保存する

  1. ファイルタブ をクリックします
  2. 上書き保存 をクリックします

あるいは、クイックアクセスツールバーの 保存 をクリックします。

Excel の終了

  1. ファイルタブ をクリックします
  2. [閉じる] をクリックします

ワークシートの操作

ブックには、複数の ワークシート を作成できます。新規作成時のワークシートは1枚です。

ワークシート

ワークシートの数は増やしたり減らしたりできます。 後で述べる数値処理では行、列の2項目のみでなく他のワークシートのデータとの計算も行えるので、3項目での計算が可能となります。

ワークシートの追加

画面下部のタブの右にある + マークをクリックします。 ワークシートの名前を変更する場合は、タブを右クリックして [名前の変更] を選択します。

ワークシートの削除

削除するワークシートのタブを右クリックし、 [削除] を選択します。

セルの操作

行と列

表計算ソフトでは、表の行・列を使って情報を整理していきます。 これにより縦・横に連なるデータをまとめ上げ計算し、新たな情報を生み出すことができます。 そのために表計算の単位であるセルを理解し、セルの所属する行、列の概念を理解しなければなりません。

ワークシートの左には ラベルの数字、上には ラベルのアルファベットが書かれています。 各四角を セル と呼びます。現在操作の対象となるセルを アクティブ(現行)セル といいます。 任意のセルをアクティブにするには、そのセルをクリックします。 アクティブセルは緑色の太線で囲まれた状態で表示され、画面左上の 名前ボックスアドレス(セルの名前) が表示されます。

データの入力

アクティブセル

名前ボックスの右側のテキストボックスは 数式バー です。 キャンセルボタン キャンセル と 入力ボタン 入力 の入った枠があり、その右に現在のアクティブセルの内容(データ)が表示されています。

データの入力は、以下の手順で行います。

  1. 入力するセルを選択します。(そのセルをクリックします)
  2. データ入力バーのテキストボックスにデータを入力します。
  3. 入力の確定は [return]、[tab]、[Enter]、矢印キーを押します。または別のセルをクリックするか、をクリックします。
  4. 入力の取消は キャンセル をクリックします。

セルに入力されるデータにはいくつかの形式があります。この形式の違いによって、Excel内での処理も変わるので注意しましょう。 データの形式を変えるには、"ホーム"リボン内の"数値"パネルを使います。下の画像にあるプルダウンメニューを使って形式を変更できます。

数値パネル

数値の入力

通常、データの形式は"標準"であれば、自動的に適した形式で認識してくれます。特定の形式で入力したい場合は以下のように行います。 なお、計算機能の元データとなる数値の入力は 半角 でおこないます

数値の入力

日付や時刻の入力

日付や時刻の入力

文字データの入力

文字データの入力

数値と文字列の見分け方

Excelは、セルに入力した際に、それが数値なのか文字列なのかを自動で判断します。 実際の表示は、先ほどまでの説明で使われている画像を参照して下さい。

データカーソル

表内をセルからセルへ移動したりデータの入力を素早く、煩わしくなくさせるための手段があります。

キー操作 内容
[Enter] 1つ下のセルへ移動
[Tab] 1つ右のセルへ移動
[→] [↓] [↑] [←] 指定された矢印の方向へ1つセル移動

複数セルの選択、編集

以下のことを実際に行ってください。

人口統計表の作成

人口統計表を作成してみましょう。 最終的に以下の表となるものを作っていきます。元となるデータは総務省統計局から引用しました。

完成イメージ

データの入力

まず以下のようにデータを入力して後に形式、足りない数値を整えましょう。 数字のみのところは 半角 で入力します。 データがセル幅を越えてしまうこともありますが、あとで修正するため今はそのままとしておきます。

データを入力した状態

セルの調整

幅・高さの調整

まずは、セルの幅・セルの高さの調節を行います。

  1. 幅を変えたい列の列番号をクリックします。
  2. ポインタをその列番号の右端におき、ドラッグして幅を調節します。

    セルの幅の調整

  3. 複数行同時も可能です。[shift]キーを押して複数列をクリックして、どの列でもいいのでドラッグして幅を調節します。

    複数セルの幅の調整

  4. 高さも同様に行います。

    セルの高さの調整

今は列A、B、C、Dの幅を150ピクセル程度に拡げておきましょう。

セルの結合と文字配置

次は、セルの結合と文字配置の変更を行います。 セル "B1" から "D1" 、"B2" から "D2" までをそれぞれを結合させて一つのセルとします。

  1. まず "B1" から "D1" をアクティブセルとして選択します。
  2. 次に[ホーム]リボン - [配置]パネル内の[セルを結合して中央揃え]をクリックします。

    セルを結合して中央揃え

  3. また、[ホーム]リボン - [配置]パネル内の右下にある から詳細に設定することもできます。

    詳細設定(配置の設定)

  4. 今回は、"縦位置"と"横位置"を中央揃えにし、"セルを結合する"チェックボックスにチェックをします。

    セルの書式設定ダイアログ 配置タブ

  5. "B2" から "D2" も同様にセルを結合します。同様にして、縦方向にセルも結合できます。"A2" から "A3" を結合させましょう。

ここまでで以下のようになっているはずです。

書式を調整した状態

オートフィルによる自動繰り返し計算

各年齢階級での男女計の計算を行ってみましょう。 計算については次項で改めて説明しますが、ここでは足し算をします。

たとえば "B4" に表示される数値は、 "C4" と "D4" の和となります。これを式で表現すると、C4+D4 となります。 Excel では、セルの値が半角イコール = から始まる場合、その式が計算され結果が表示されます。 今回は "B4" セルに =C4+D4 と入力することで、計算結果が表示されます。

"B4" をアクティブセルにして =C4+D4半角で 入力します。

B4セルに式を入力した状態

同種の計算を "B5" から "B13" までしてみましょう。 ここで、同じ式を繰り返して入力する操作をします。 "B4" をアクティブとし、セル右下に表示される小さな四角(フィルハンドル)をマウスでポイントします。 そして、この四角を選択し、下方向に "B13" までドラッグします。

オートフィル

このようにして、同じ形式の式を繰り返して埋めることができ、入力作業を省略することができます。 この機能が オートフィル です。

オートフィルでは、式の繰り返し以外にも連続する数値などを入力することもできます。

保存と終了

マイドキュメントに、ファイル名を rensyu として保存しましょう。 Excelは拡張子 .xlsx を自動的に補ってくれます。

上に戻る