練習で使ったデータは必ず保存するようにしましょう。
関数は、Excel を初めとする表計算ソフトにおいて、とても重要な機能の一つです。 関数を用いることで、色々な種類の複雑な計算を一瞬で導き出すことができます。
次のファイルをダウンロードして、Excelで開いてください。そして、表を完成させてみましょう。
数式処理はセルの先頭が(半角の)=
で始まります。これをセルに直接入力、もしくは数式バーから入力します。
Excelで用いる主な算術演算子は以下のようなものがあります。
記号 | 処理内容 |
---|---|
+ | 和(加算) |
- | 差(減算) |
* | 積(乗算) |
/ | 商(除算) |
^ | べき乗 |
% | パーセント(百分率) |
算術演算子はいずれも半角で入力します。
演算の優先順位は、基本的には通常通りですが、括弧 ()
を用いることもできます。
また、これ以外にも多くの関数による演算が可能です。
SUM(数値1,[数値2],...)
SUM()
は、 ()
内の数値の総和を求める関数です。
この関数を用いて、それぞれのいちごの "合計(g)" を求めます。
前回説明していますので、復習のつもりでやってみましょう。
次に[ホーム]リボン - [編集]タブ - [オート SUM]をクリックします。
すると、自動的に選択範囲が関数に入力されます。[Enter]を押すと、総和が "F3" に入力されます。
SUM()
のように頻繁に利用する関数は、オートSUM 機能で簡単に挿入できます。
もちろん、関数を式として直接数式バーに入力しても構いません。
Excel でデータを扱う上で、参照という概念を理解する必要があります。 ここで登場する 絶対参照 と 相対参照 を使い分けることで、より手軽に演算できるようになります。
オートフィルを使って、全ての合計を出します。 選択したセルの右下にある四角の上にカーソルを持って行き、"F12" までドラッグします。
Excelの数式の部分に注目します。 "F3" の数式が表示されています。
次に "F12" を選択します。すると、数式が変わりました。
オートフィルはコピー&ペーストと同じ機能を果たしています。 しかし、ペーストされたのは、セル番号が違う数式です。 つまり、コピーされたセルに記録されていたのは、セル番号ではなく、セルの位置です。 これを 相対参照 と呼びます。
相対参照は入力されているセルを基点として、各セルの位置を決める参照方法です。 そのため、コピー&ペーストした結果、ペーストされたセルから同じだけ移動した位置にあるセルを参照します。
AVERAGE(数値1,[数値2],...)
AVERAGE()
は、 ()
内の数値の平均を求める関数です。
この関数を用いて、それぞれが平均でどのくらいのいちごを採ったのか調べてみましょう。
平均
と入力します。次に、"F13" を選択します。[ホーム]リボン - [編集]タブ - [オートSUM] の下向き矢印をクリック - [平均]をクリックします。
[Enter] を押します。すると、平均が求められました。
RANK(数値,範囲,順序)
RANK()
は、範囲内の数値が何番目の順位かを導き出します。
順序には 0
(降順/高い方が順位が高い)か 1
(昇順/低い方が順位が高い)のいずれかを設定します。
誰が一番いちごを採ったのかを求めることとします。
[ホーム]リボン - [編集]タブ - [オート SUM]の右下 - [その他の関数]をクリックします。 もしくは、[数式]リボン - [関数ライブラリ]タブ - [関数の挿入]をクリックします。
関数の検索で検索をかければ出てきますが、ここでは[関数の分類] - [統計] - RANK.EQ
- [OK]をクリックします。
関数の引数のウインドウの数値に順位を調べたい数値を入れます。ここでは、 "F3" を選択します。
次に範囲を比べる数値の全体を選択します。ここでは "F3" から "F12" までを選択します。
さらに順序を降順にするために 0
と入れます。
[Enter]を押します。すると、上杉さんの収穫量の順位が出ました。
一人目について順位が求められたため、オートフィルを用いてそれぞれの収穫量の順位を求めることとします。
2
が3つあります(緑枠)。
これは順位としておかしいので、修正しなくてはなりません。 "A12" を選択して、数式を確認してください。 相対参照しているため、RANK関数の範囲がずれていることがわかります。(赤枠がA3の範囲、青枠がA12の範囲を表す)
ここで、絶対参照を使って、正しい順位を導き出しましょう。 まず "A4" から "A12" までを選択 - 右クリック - [数式と値のクリア]でクリアします。
"A3" を選択 - 数式バーの範囲の部分の F3
にカーソルを移動 - [F4] キーを押します。
F3が
$F$3に変わりました。
$` がついた列・行は、固定された状態になります。
これが絶対参照の状態です。同様に "F12" も [F4] キーで絶対参照の状態にします。
オートフィルで先ほどと同じように "A3" から "A12" まで伸ばします。
先ほどとは違う結果が出ました。 "A12" を選択して、範囲が移動していないことを確認してください。
これが 絶対参照 です。 絶対参照は表計算ソフト上のセル番号で位置を記録しておく参照方法です。 どの位置にあっても、同じセルを参照することができます。
絶対参照と相対参照をうまく使い分けることによって、より便利にExcelを使うことができます。
同じようなものですが、多少変わった視点から表作りをしましょう。 四則演算や総和、オートフィルも再び練習します。 人口統計表の作成と重複する部分もありますが、何回も練習・確認することにより技術を磨きましょう。
以下の表を前回作った rensyu.xlsx
の Sheet2
に入力しますが、その前にセルの表示形式を設定します。
rensyu.xlsx
にシートを追加します。
この追加された Sheet2
に新たに値を入力します。
入力が終わったら、先にセルの表示形式を設定します。
ここでデータ入力前にセル "B3" から "E12" までの書式を通貨としましょう。操作は以下の通りです。
1000
と入力してください。入力が終わったら、集計計算を行います。簡単な整頓を行って、表を完成させましょう。
用紙分支出
と入力します。6月
と入力します。表の表示を工夫して、Excelで作った表を表計算のためのものだけでなく、レポート用、プレゼン用に利用することもできます。
前述のセルの調整でも行えますが、ここでは別の方法を紹介します。
"ホーム"リボン内の"セル"パネルの[書式] - [行の高さ]もしくは[書式] - [列の幅]を選択します。
ダイアログに現在の値が表示されます。調整したい値を入力します。
"ホーム"リボン内の"配置"パネルで文字の配置を設定します。
行、列の点線を実(点)線で囲みます。
[ホーム]リボン内の[フォント]パネル内の右下にある をクリックします。
表示されたウィンドウの上部にある[罫線]タブをクリックします。ここで詳細な設定が可能です。
[ホーム]リボン内の[フォント]パネルでもある程度設定可能です。
[ホーム]リボン内の[フォント]パネル内の右下にある をクリックします。
[ホーム]リボン内の[フォント]パネルでも選択可能です。
[ホーム]リボン内の[フォント]パネル内の右下にある をクリックします。
[塗りつぶし]を選択します。ここでセルの背景の設定が出来ます。
[ホーム]リボン内の[フォント]パネルでも指定することができます。
まず、印刷したい範囲を選択します(セル、行、列の選択)。 例えば上の例では "A1" から "E12" までを選択します。 [ページレイアウト]リボン内の[ページ設定]パネル内の[印刷範囲] - [印刷範囲の設定]をクリックします。
実際に印刷する前に、刷り上がりの確認を取ります。
- [印刷] で表示されます。
実際に印刷します。
- [印刷] で表示されたプレビューを確認した上で、印刷ボタンをクリックします。
情報処理教室では、カラー印刷を行うことはできません。
以下は先ほど作った表の印刷プレビューです。 印刷範囲は "A1" から "D12" です。 表示の工夫は何もしていません。
これでも十分ですが、さらに工夫した方が見やすくなります。
XX年度コンピュータ室会計報告
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